ものが多すぎる実家の片付けに「宅配PASSTO」の力を借りてチャレンジしてみた
この記事、ざっくりいうと?
- 実家あるあるの「ものが多すぎ」。日本の家庭に眠る隠れ資産は67兆円⁉︎
- 実家の押入れに眠る資産を仕分けし、宅配PASSTOで再び社会の循環へ
- 片付けをきっかけに生まれた家族の会話で、「もったいない」に向き合う
食器棚にずらっと並んだ湯呑みや、封を開けずにしまいこんでいる結婚式の引き出物......。
実家に行くたびに「物が多いなぁ」と感じるのは私だけではないはず。
我が家は子ども3人と夫婦2人の5人家族。季節ものの子どもの服や、今は使っていないおもちゃがクローゼットの大半を占めています。物量が多いとはいえ、衣替えのたびに不要なものは整理しているため、何がどれだけあるのか把握できており、片付けもしやすいんですよね。
一方で、物量が把握できず何がどこにあるのかもわからないパンドラの箱とも言えるのが、実家の押入れや倉庫です。
環境省のレポート(2024年)によると、日本国内の家庭に眠るリユース可能な資産「隠れ資産」の総額は約67兆円と言われています。1世帯あたりに換算すると、平均 110.6万円の資産が使われずに眠っているそう。
https://sdgs.yahoo.co.jp/originals/278.html
そういえば最近、実家に帰ったときに「そろそろこの家も片付けておきたいんだよな」と父が言っていました。これはチャンス! 涼しくなりはじめたこのタイミングで、片付けを提案することに。今は両親ともに元気ですが、いつなにがあるかわからないですからね。
父に「実家の片付けしようか?」と連絡してみると「おう、たのむ!」と二つ返事でOKをもらいました。といっても、仕事と育児の関係で、日中に時間をかけて掃除することが難しいため、1日1〜2時間の作業を5日間でできるところまで片付けることにしました。
本記事では、そんな軽い気持ちではじめた実家の不用品整理のレポをお届けしていきます。
不用品の手放し方はフリマアプリやリサイクルショップなど様々ありますが、今回は片付けで出た不用品を「宅配PASSTO」を使って手放していきたいと思います。
宅配PASSTOについて
どんなサービス?
自宅にある不用品を送ることで
送った不用品は丁寧に選別され、リユース・リサイクルされる
サービス利用の流れ
- 不用品をダンボールに詰める
- ダンボールに詰める際に指定の必須アイテム(1アイテムでもOK)を入ることで、同梱OKアイテム(いくつでも)を入れられる
- ネット上から佐川急便の集荷依頼をする(申込日の5日後から9日後まで指定OK)
- 送られた不用品はプロのピッカーによって提携先に振り分けられリユース&リサイクルされる。
とりあえず実家に行ってみたものの......
自宅から車で約20分、実家に到着しました。
勢いで実家に来てみたものの、どこから手をつけたらいいのだろうか......。土木業を営んでいた実家は昔ながらの大きな家で部屋数も多い。数えてみたらリビングダイニングを含め、10部屋もありました。
父方の祖父母は10年以上前に亡くなっていて、多少は遺品整理をしたものの、ほとんどの荷物は手つかず。
父に片付けてほしい場所を相談してみたところ「俺はどこでもいいから、やりやすいところからやればいいよ」とのこと。
家のすべてを一度に片付けるのはかなり無理があるので、今回は応接間に面した1階の収納部屋に絞って掃除をすることに。
この部屋はほとんど出入りがなかったようで、扉を開けるとかなりほこりっぽい。てっきり父も手伝ってくれるのかと思っていたけど、なにやらガレージで作業をしています。そうか、一人で片付けるのか。
窓を開けるにも網戸がないため虫が入り放題。そもそも窓までたどり着けそうになかったので、涼しい朝の時間帯にマスクと軍手を装着して作業することにしました。
まずは締切を決め集荷依頼! 集中的に片付ける場所を決めてものを運び出す
と、いざ始めようとしたところで立ち尽くしちゃいました。大量の物を眼の前にすると、人はどこから手を付けていいのかわからなくなるんですね。これはきちんと作戦を立てなければ!
ということで、先に集荷の申し込みをして締め切りを設けることにしました。自分でコンビニや宅配業者に持ち込む手間がないのはありがたい!
集荷の申し込みをしたところで、再び収納部屋へ。
あれこれ中途半端に手をつけると大変なので、入口から一番近くて片付けやすいこの棚を集中的に片付けることを目標にしよう!
積み重なる箱たちに早くも心が折れそうですが、なにも考えず次から次へと隣の応接室に荷物を運んでいきます。仕事が休みの日は母も手伝ってくれるそうなので、ダンボールに詰めるだけの状態まで進めるぞ。
全然進んでいないようですが、ここまでで2時間くらいかかっています。荷物を移動させる簡単な作業なのに、ひとりでやると想像以上に時間がかかる。棚の上のものほど、ほこりが降り積もっているので、メガネもあったほうがよかったかもな。
途中で父と仕事をしている私の弟がピンチヒッターで登場! 高いところの荷物を取ってくれたり、開封してくれたりとありがたい。やっぱり片付けは一人でやるよりも誰かと一緒にやったほうが進みますね。
荷物を運んでは休んでを繰り返して、ようやく棚が片付きました。
仕分けしつつ、箱に入っているものを開封していく
さて、いるものといらないものを仕分けしつつ、箱に入っているものをどんどん開封していきます。箱からバラしたものは同じ種類や形同士まとめておくと、あとで梱包しやすそう。
ここで片付けをしていてでてきたものの一部を紹介していきます。
父が様子を見に来たので、おじいちゃんの話を聞いてみる
「おーい、進んでいるか〜!」と父も様子を見にやってきました。片付けをしていて色々と気になる品が出てきたので、おじいちゃんについて話を聞いてみることに。
── おじいちゃんは元々、骨董品が好きだったんだよね?
父
そうだな。価値のあるものは、遺品を整理したときにほとんど売っちゃったみたいだけど。
── えーそうだったんだ。じゃあお宝はもう残っていないかぁ。
父
探せばあるかもしれないけど、高価なものは多分ないだろうなぁ。ほら、あそこに写真だけ残っている押出仏なんて文化財レベルのお宝だよ。大企業の社長が持っていたものを1000万円近くの値段で買ったみたいだよ。
── 1000万円で買った⁉︎ 残っていたら一体いくらになっていたんだ......。
── そういえば、台湾の食器とかお酒がたくさん出てきたんだけど、おじいちゃんは台湾によく行っていたの?
父
そうそう。元々じいさんは人と話すのが好きでさ。台湾に旅行へ行ったときに現地のガイドの人と仲良くなってそこから親交がはじまって、家族ぐるみで仲良くなってね。その人は大の日本好きで日本に家を建てることになって、うちの会社で建てたんだよ。
── 国をまたいで仕事を生み出している。すごい営業力だ。
父に不用品として出してOKかどうかのチェックしてもらいます。「これは取っておいた方がいいな〜」と言われたものはひとまずステイ。
片付けも終盤! 段ボールにどんどん詰めていきます!
さて、開封を終えた机の上がこちら。元々荷物を棚ごとにジャンル分けしていたのか9割方が食器類でした。
ここからは母と母方の祖母にも手伝ってもらい、荷詰めをしていきます。
人数が増えると作業がはかどるかと思いきや、おしゃべりがはじまりなかなか進まない。1時間経ったころに「これじゃ終わらないね!」と本腰を入れました。
祖母は出てきたものをすべて捨ててしまうと思ったのか「もったいないねぇ、もったいないねぇ」と言いながら手を動かしていました。祖母にも少し話を聞いてみます。
── おばあちゃんの家にもたくさん食器があるよね。やっぱりなかなかもったいなくて売ったり処分したりできないの?
祖母
そうそう、やっぱり私くらいの世代の人たちはもったいないって言ってなんでも取っておくでしょ。
── でも今回、片付けているものは捨てないで、また使ってもらえるように回収してもらうんだよ。
祖母
ああ、そうか。それならいいね、また誰かに使ってもらえるならいいわ。
母
ばあちゃんちにも使ってない食器とか着ない服もたくさんあるからさ。こうやってまた回収してもらえばいいよね。
調子が出てきた母はしゃべりながらも手際よく梱包。元々あった緩衝材や包装紙を無駄なく使って包んでいきます。
「宅配PASSTO」は1回の集荷あたり5箱までOKとのことなので、今回は5箱分の不用品を詰めていくことにしました。
サービスの利用にあたって費用はかかりませんが、ダンボールは自分で用意する必要があるので、家にあったダンボールの他、ホームセンターで追加で購入しました。ダンボールのサイズは110〜150サイズと大きめなものが対象となるので、通販などで大きな荷物を頼んだときにダンボールを取っておくとよさそうです。
ちなみに、荷物を詰める際に役立つのがタオルです。未使用の粗品のタオルが大量に出てきたので、食器の緩衝材代わりにいれることにしました。「宅配PASSTO」ではタオルも回収対象品なのでありがたい。回収されたタオルはオイル拭きや機械メンテナンス用の「ウエス」として再商品化されるそう。
割れないように包装しているとはいえ、直接陶器類を入れるのはちょっとこわいのでタオルを敷き詰めながら荷造りしていきます。できるだけたくさんのアイテムを入れたい!
そして忘れてはいけないのが「必須アイテム」を入れること。
弟が見つけてきてくれた、べっ甲のアクセサリーを入れます。
他にも必須アイテムとしてボウル、圧力鍋を入れました。
こうして無事、五箱の荷詰めが完了! 達成感がすごいぞ〜! 伝票は申込みの際に入力した情報を元に集荷業者が発行してくれるので、何も準備せず、ただ荷物を渡すだけでOK。複雑な作業がないのもありがたい!
片付けは家族とコミュニケーションを取るきっかけにもなる
5日間の怒涛の片付けが終了しました。といっても、まだまだごく一部の片付けしか終わっていないんですけどね。
冒頭でも触れましたが、私の実家までは車で約20分とそこそこご近所の距離。そんな近さにも関わらず、月に1度も顔を出していないことに気が付きました。毎朝顔を出すたびに「おう!」と声をかけてくれる父は、なんだか嬉しそうな顔をしていたような。
思い出の品がきっかけで自然と家族の昔話を聞き出せるのも、実家の片付けのいいところ。今まで知らなかった祖父の仕事の話も父から聞くことができました。
片付けた品々は今は使われていないけど、大切にしまわれていたもの。廃棄されることなく、また違う人の手に渡ると考えると、明るい気持ちで手放すことができました。
大人なった今、お盆や正月など一年の節目のタイミングでしか実家に行くことも少なくなりました。こうやって気軽に顔を出し、片付けをすることも家族との思い出づくりになるはず。今回をきっかけに、実家の片付けを少しずつ進めつつ、次は祖母の家も片付けようかなぁと思っています。
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取材・執筆・撮影
ナカノヒトミ
X(旧Twitter):@nakano_chun
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編集
友光だんご(Huuuu)
X(旧Twitter):@inutekina
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