洋服を楽しくアップサイクルできる場所、「NewMake Labo」とは?
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ファッション業界の大量生産、大量廃棄は、現代社会の重要な課題となっています。この課題に着目し、企業やブランドから提供される衣服や余った布をアップサイクルし、新たな価値を生み出すファッションコミュニティ「New Make」。その拠点である「NewMake Labo」ではどんなことがおこなわれているのでしょうか。ディレクターの吉村 真由さんにお話を伺いました。
アップサイクルで衣料品ロスの解決を目指す「NewMake Labo」
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アップサイクルとは?
廃棄されるはずだったものの特性を活かし、アイデアやデザインといった付加価値を加えることで、新たなものに生まれ変わらせること。ファッション業界では、余剰在庫や生産工程で出る残布などを活用する取り組みがおこなわれています。
────はじめに「NewMake Labo」について教えてください。
「NewMake Labo」は、循環型ファッションの実現を目指すファッションコミュニティ「NewMake」の思いに共感した仲間が集まる場所です。地球に優しい本当の第一歩は「知る」ことだと考え、アップサイクルなど様々な取り組みを通じて、環境問題に対する意識を高めるきっかけを提供しています。
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────なぜアップサイクルに取り組むことになったのですか?
日本では、毎年約50万トン(※1)もの衣服が廃棄されています。一方で、つくり手として、つくったものを簡単に捨てることはできない。こうした問題に取り組むことが必要だと感じたのが始まりです。最近では、企業やブランドから「廃棄品を活用したい」「何らかの形で社会に還元したい」と相談を受けることが増えています。余剰在庫や規格外品をお預かりし、コミュニティメンバーそれぞれの考えや方法でアップサイクルしています。
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多才なデザイナーや裁縫未経験者も集う
コミュニティと充実した制作環境
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────デザイナーさんによって作風が違うのも楽しいですね
企業やブランドから商品を提供いただいた際、その商品に込められた思いや機能、背景にあるストーリーをデザイナーが解釈したうえでコラボレーションするという作り方をしています。アップサイクルは、既に完成されているものにどのように新しい価値を見出すかというものづくり。責任とリスペクトを持ってつくられているんです。
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思いが伝わる企画を通して、
課題を「自分ごと化」する
────これまで取り組まれてきた中で、とくに印象に残っているプロジェクトはありますか?
今年、思い出のある服をリカちゃん人形の服にアップサイクルする「100 My Licca」という企画を実施しました。誕生から56周年を迎えたリカちゃんは今でも親しまれており、5歳のお子さんから幅広い世代の方に参加していただきました。洋服にそれぞれの思いがあることはもちろん、つくる過程で、捨てられるはずだったものが生まれ変わるという気づきこそが、環境問題の「自分ごと化」だと思います。
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捨てられてしまうものに新たな価値を見出す、アップサイクルの可能性
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────アップサイクルの可能性をどのように捉えていますか?
既存のものに新たな価値を見出すアップサイクルは、アートのような表現活動でもあると考えています。労力が多くかかるため大量につくることは難しいですが、多くの人が新たな知識を得たり行動に移すきっかけとなって、可能性を広げる一つの手段になるからです。
私たちは今後もコミュニティメンバーが主体となり、「NewMake Labo」を通じて個人と企業が協力し合いながら、プロジェクトを展開していきたいと考えています。どんどん、アップサイクルのアイデアが実現できる環境になれば、更に可能性が広がるのではないかと考えています。
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元記事は こちら
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NewMake Labo
ニューメイク ラボ
デザイナーやクリエイターなど多様な背景を持ったコミュニティメンバーが集まり、国内外のブランドや企業から廃棄予定品をブランドストーリーと共に受け取り、Laboにある機材や資材を活用して自由にNewMake(=アップサイクル)するアトリエ。縫製だけでなく、メンバーそれぞれの得意な領域を活かし創作をおこなっています。