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環境のためだけじゃない。マシンガンズ滝沢秀一さんに聞く、ごみ分別の大切さ

滝沢秀一

みなさんはごみの分別が面倒だと感じたことはありませんか?地域によって回収方法が異なり、様々なルールがあるので難しいと思いがちですよね。ですが、ものを正しく捨てることは私たちが住む地球を守るための大切な鍵なのです。今回は、お笑い芸人として活動しながらごみの清掃員としても働くマシンガンズ滝沢秀一さんに、ごみの分別の大切さやポイントを伺いました。

なぜごみを正しく分別することが大切なの?

日常生活の中で毎日おこなっているごみの分別は、私たちの生活や環境に大きく影響しています。 ものを正しく捨てれば、リサイクルできる資源を増やしごみを削減できます。そうすると、焼却処理をおこなう時に発生する二酸化炭素の削減や、リユース(再利用)、リサイクル(再資源化)が困難なものを処分するための最終処分場(※1)の負担の軽減にもつながります。また、正しく分別していないごみには有害物質や危険物が混ざっている可能性も高く、清掃員や処理施設の従業員の安全を脅かしてしまいます。私たちが捨てたものを誰がどのように処理しているのか想像することで、ごみの分別がいかに大切なのか理解しやすくなりますね。

芸能活動をしながら、10年以上ごみの清掃員として働く滝沢秀一さん
芸能活動をしながら、10年以上ごみの清掃員として働く滝沢秀一さん

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ごみを捨てるのは難しくない!
ごみを正しく分別するために知っておきたいポイント

日本ではごみを地域ごとに収集しており、自治体によって所有する処理施設が異なるため、分別方法も様々です。ごみを正しく分別し、捨てるために知っておきたいポイントを紹介します。

1. 何にリサイクルされるのかを考えよう
再利用できたり再資源として活用できる資源ごみは、汚れていない綺麗な状態にしましょう。例えば、綺麗なプラスチックは資源ごみとしてリサイクルできますが、汚れが落ちていないと可燃ごみになってしまいます。また、綺麗にしておけばリサイクルの中でも理想とされている水平リサイクル(※2)もしやすくなります。

ゴミ箱

2. 素材が何かを考えよう
ごみの分別では「9割ルール」という基準があります。複数の素材が組み合わさっているものでも、そのうち9割を占めている素材に従って分別ができるというものです。例えば、素材の9割が可燃ごみであれば、1割が不燃ごみでも可燃ごみとして出して問題ありません。逆に9割が不燃ごみであれば、1割が可燃ごみでも不燃ごみとなります。ただし、資源ごみは9割ルールの適用外なので気をつけましょう。このルールを覚えておけば分別に迷ったときにも簡単に判断できます。(※3)

3. 大きさで分別しよう
家具や自転車、布団など比較的大きなものは粗大ごみとなります。一般的には一辺の長さが30~50cm以上とされていますが、具体的な大きさは自治体ごとに異なるため住んでいる地域のルールを確認しましょう。

ゴミ箱

4. 捨てられないものがあることを知ろう
中にはごみとして捨てられないものがあることを知っていますか?土やレンガ、タイヤなどは自治体では回収していないため、専門の業者に引き取ってもらわないといけません。
中でも問題視されているのが、モバイルバッテリーや加熱式たばこなどに内蔵されているリチウムイオン電池。誤って可燃ごみとして出してしまうと、収集車や処理施設で火災の原因になる場合があります。住んでいる地域の回収方法を調べたり、壊れていないものはリサイクルショップに持ち込みましょう。まずは、捨てられないものがあることを知り、製品を買う時に「本当に必要なのか」「どのように処分するのか」まで考えることが大切です。

ゴミ箱
バッテリーは火災の原因になるため、家庭ごみで出さないように注意。(滝沢さん提供画像)

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身近なものの捨て方のコツ

・生ごみ
生ごみの悪臭の原因は水分。捨てる時に水分を絞ることで雑菌の増殖を防げます。水分を含んだまま捨ててしまうと、処理をする時に水分が飛び散るだけでなく、ごみの重さが増し収集車のガソリン代やごみの焼却にかかるコストが高騰してしまいます。このコストは私たちが支払う税金で賄っているため、ごみが増えると税金の増加にもつながります。

身近なものの捨て方のコツ

・ペットボトル
ペットボトルを正しく分別すると、再びペットボトルにする水平リサイクルができます。ラベルやキャップは外し、中身を洗って軽く乾かしてから資源ごみとして出しましょう。ラベルやキャップを外していないと、同じ製品にリサイクルすることができず、カーペットなど別の製品となります。

・液体類
アルコールや洗剤、調味料などの液体は回収していません。直接水道に流すのは環境に悪影響を及ぼすため、布に染み込ませ、乾いたら可燃ごみとして捨てましょう。

液体を布に染み込ませる様子(滝沢さん提供画像)
液体を布に染み込ませる様子(滝沢さん提供画像)

・洋服や靴、ベルト
ファスナーや金属のボタンなどの不燃性の装飾がついているものは、多くの地域では9割ルールに応じて分別ができます。例えば、金属のバックルがついたベルトは9割が燃える素材であれば、1割程度燃えない素材でできていても可燃ごみとして捨てることができます。

・小物類
ボールペンの本体とインク、化粧品の容器と中身も、多くの地域では9割ルールに応じて分別できます。

身近なものの捨て方のコツ

・寝具
シーツや羽毛布団、タオルケットは大きさによって分別できます。ビーズが入った枕などは、中身が何かをごみ清掃員が一目で分かるように記載しておくと親切です。

マットレスとビーズクッション(滝沢さん提供画像)
マットレス(滝沢さん提供画像)
マットレスとビーズクッション(滝沢さん提供画像)
ビーズクッション(滝沢さん提供画像)

ルールを守るためではなく、減らすためにごみの分別を

正しく分別することは、ごみを減らすために大切なことですが、社会や環境のために取り組むのはなかなか難しいですよね。ですが、想像力や広い視野を持てば、私たちは誰もが一人で生きている訳ではないと分かるはず。

油が入っていたボトルはリサイクルとしては適さない。
油が入っていたボトルはリサイクルとしては適さない。その場合は使用済みの竹串入れにすると、清掃員にも刺さらず安全。(滝沢さん提供画像)

毎日のように出るごみは清掃員が回収し、処理施設の従業員が再度分別し、処理してくれています。「自分だけなら問題ない」といい加減に処理すると、清掃員たちに怪我をさせてしまったり、命の危険にさらすこともあります。実際に滝沢さんやその周りの人たちも、危険な液体だと気づかずに触れてしまい、火傷を負ったことがあるそうです。一人ひとりが意識し、正しく分別することが、みんなの未来を守っています。

ごみ収集をおこなう滝沢さん(太田プロダクション提供画像)
ごみ収集をおこなう滝沢さん(太田プロダクション提供画像)
ごみ収集をおこなう滝沢さん(太田プロダクション提供画像)

アメリカの思想に「ラストロング」という言葉があります。これは「愛しているものなら、命なくなるまで使う」という意味ですが、日本人が捨てる時に考える「もったいない」とは少し異なります。

滝沢さんが13年以上愛用しているマイボトル。
滝沢さんが13年以上愛用しているマイボトル。当時の滝沢さんにとってとても高価な買い物だったそう。思い入れも強く、パッキンが壊れても修理しながら大事に使っているのだとか。

「ラストロング」は買う時に捨てる時のことを考えること。「この商品を一生使いたいと思えるほど愛しているかな」と自分に問いかけてからものを買うことを心掛けてみると、ごみになってしまうものも減るのではないでしょうか。どうしても捨てなくてはいけない時は、ものに対して「ありがとう」と声をかけてから捨てると価値観が変わるのだと、滝沢さんは話します。

滝沢さん

自分が出したごみが誰の手によってどのように処理されているのかを知ると、自然と思いやりが生まれ「しっかりと分別しよう」と考えることができます。コツを掴めば、意外と簡単に気持ちよく取り組めるかもしれません。はじめは時間がかかるかもしれませんが、いつもより少しだけ想像力を働かせて、正しい捨て方を意識してみませんか?

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元記事はこちら

滝沢 秀一

滝沢 秀一(タキザワ シュウイチ)

お笑い芸人兼ごみ清掃員。
1976年生まれ、東京都出身。太田プロダクション所属。
東京成徳大学在学中の1998年、西堀亮とお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。
2012年、妻の妊娠を機に、ごみ収集会社で働きはじめる。ごみ収集の体験をもとにSNSや執筆、講演会などで発信している。2018年、エッセイ『このゴミは収集できません』(白夜書房)を上梓したあと、漫画『ゴミ清掃員の日常」(講談社)、『ごみ育』(太田出版)などを出版。2020年10月、環境省『サステナビリティ広報大使』に就任。2023年5月、コンビとしてフジテレビ『THE SECOND~漫才トーナメント~』にて準優勝。近著に「もう諦めた でも辞めない」(日経BP)が発売中。

X(旧Twitter) : @takizawa0914

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