企業の制服の自由化から見直すダイバーシティ
東京ディズニーランドやびっくりドンキーでも制服のジェンダーレス化が進み、性別を問わない制服を採用する企業や学校が増えてきました。背景には、ダイバーシティへの理解が深まっていることなどが関係しています。どうして制服の自由化が必要なのか、イギリスの航空会社を例に考えていきましょう。
好きなスタイルでありのままの自分を表現しながら働く
2022年イギリスのヴァージン・アトランティック航空は、男性はパンツ、女性はスカートのように、生まれた時に決められた性別によって指定していた制服の廃止を発表しました。
「Vivienne Westwood」が手掛けた新制服には、「男性用」「女性用」といった分類がありません。そうすることで、スタッフが男性・女性という従来のジェンダーの枠にとらわれずに、自分が最も心地よく働ける制服を選べるようにしているのです。ヴァージン・アトランティック航空(※)のチーフコマーシャルオフィサーであるユハ・ ヤルヴィネン氏は、「スタッフがそれぞれの特性を受け入れ、職場で本当の自分になることこそが最も重要だ」と語りました。
日本企業でも制服が選べるように
日本でも、制服の自由化を取り入れている企業が増えてきています。東京ディズニーランド、東京ディズニーシーを運営する「オリエンタルランド」(※1)は、従業員が快適に働くための環境支援の一つとして、パーク内で働くキャスト自身が希望するコスチュームを選択・着用できるような取り組みを段階的に導入。
びっくりドンキーを経営する「アレフ」(※2)は、びっくりドンキーの社員制服にジェンダーレスなデザインを採用し、帽子、シャツ、ベストは個人で好きな色や組み合わせを自由に選べるようになりました。
自分の性別に関係なく選べるジェンダーレスな制服の採用は、ありのままの自分を表現できる社会を作る一歩です。このようにダイバーシティを実現するための働きかけとしてファッションは大きな役割を果たしているのかもしれません。制服だけでなく、固定概念にとらわれない自分らしい洋服を選んでみませんか。
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