無理して働かなくていいという夫。ワンオペ家事に慣れているけど、たまにモヤモヤ......こんなとき、どうする?
リーダーとして働く女性たちが
実際に体験した、
コミュニケーションや人間関係の課題と
それに対するアクションの
ケーススタディ。
同じような課題を抱える人のヒントになれば、
という思いで届けていきます。
歯科衛生士から転職した前職では、最大で約150人を束ねるマネジメント責任者にまで上りつめ、鮮やかに成功したシマさん。多忙で体調を崩したのを機に退職し、現在はオンオフの切り替えができる環境で働いています。かねてより、家事や育児はシマさんのワンオペだったため、家庭内のジェンダーギャップを感じていたといいます。シマさんが、自分らしくいられる時間を手にするために起こした、家庭内の小さな革命について伺いました。
夫も私も管理職で多忙。ワンオペ家事には慣れているけど、ずっとこれでいいの?
夫も管理職で、朝が早く帰りも遅いので、基本的にずっと家事や育児は私が担当しています。前職では、私も似たような状況だったので理解はできるのですが......。
たとえば、仕事が終わってから食事を作り、お風呂を洗ったり子どもをお風呂に入れたり、それで食事を出したり、寝かしつけてからキッチンを片づけ、翌朝はお弁当を作って......みたいな、言葉にしてしまえばどのご家庭でもやっているようなルーティーンだとは思うんです。
あと、息子はかなり真剣に野球をやっているので、土日や祝日のほぼすべてに付き添うことになるので、そうすると自分の時間がまったくなくなってしまうんですよね。
これらのことも、元気なときはあまり疑問も持たずにやれるんですが、体調がすぐれなかったり仕事で気がかりなことがあるとき、また、単純に子どもが騒いで言うことを聞いてくれないときなどは、「この状況、どうにかならないかなぁ」「なぜ私だけがやっているんだろう」とモヤモヤが一気に膨らみます。
仕事が好き。だから、夫からの「無理して働かなくていい」は、解決策じゃない!
かといって、やりがいを感じている仕事をセーブして自分が思うように働けなくなるのは嫌なんです。夫は、かねてより「そんなにがんばって働かなくてもいい」と言っているため、本来なら一番モヤモヤを吐き出したい相手に面と向かって言えないんです。だから余計にモヤモヤが募っていくという悪循環に陥ってしまいました。
昔に比べれば、男性の家事や育児への参加について理解は進んでいると思いますし、夫は、どこまで本気かわかりませんが......「自分が働かないという選択肢もある」と言ったこともありました。
でも、現実的に収入面で夫にかないませんし、これまで家庭のことをほとんどやったことがない夫が、いきなり仕事を辞めて"主夫"になるのは現実的ではないんですよね。そもそも、私も夫に仕事を辞めてほしいわけではないので、結局は自分のなかで堂々めぐりというか。
私一人ががんばるのは"悪である"。その発想の転換がもたらした家庭内パラダイムシフト
あれこれと考えた末、あるとき、「自分が全部家のことをやってしまうことは悪」だと考えを改め、夫に「平日は任せてくれていいから、週末だけは自由に過ごさせてほしい」と現状の打開案を提示しました。すると、夫はそれをすんなりと受け入れてくれたんです。
やはり、私がいっぱいいっぱいになると家のことがストップしてしまいます。前職では、休日も仕事の連絡が頻繁に入るなどの状況を夫も目にしていたので、私に余裕がまったくないことは感じていたんだろうと思います。私に余力を持っていてもらわないと困ると思っていたからこそ、理解を示してくれたのかなと。
もし、これが日本ではなく欧米だったら、男性も平日に時間的なゆとりがあり、育児や家事をもっと分担できるんだろうなと思ったり。日本ではまだまだ、女性が企業などでリーダーとして働くには、圧倒的なパワーがないとだめとか、仕事か家庭かを選ばなきゃならないとか......ありますよね。ほかにも、男女での収入格差が大きかったり、家事や育児は女性がやるものという通念的なものがまだ色濃いなど、家庭でのジェンダーギャップについて、いろいろと考えさせられますね。
現在は、週末は時間を好きなように使えるので、すごく快適です。一方、夫は息子の活動に付き添うなどしてくれています。私も夫も、家庭の時間を大事にできるようになり、関係性もとても良くなったと感じます。
元記事はこちら
「2030年、もう"女性活躍"とは言わせない」を合言葉に、私たちは組織の女性ミドルマネジメントが抱える「課題」と「ストーリー」を記事化し、彼女たちやそれに続く人たちが、ときに一緒に泣いて怒って笑って、元気が出る発信をnoteでしています。日本や世界の働く女性の現状を知り、多くの方に周知するため、専門家や企業への取材も行っています。
-
イラストレーション 高橋由季


