「女性活躍の時代だから昇進できた」と言われる。こんなとき、どうする?
リーダーとして働く女性たちが
実際に体験した、
コミュニケーションや人間関係の課題と
それに対するアクションの
ケーススタディ。
同じような課題を抱える人のヒントになれば、
という思いで届けていきます。
大手サービス企業で課長を務めるミユキさん。育休明け1年目での管理職就任は社内初だったそう。その人事に対し、男性からも女性からも「女性活躍の時代だから」という目線を感じることがあるといいます。ミユキさんはこの状況に、どう向き合っているのでしょうか。
私は第二子の育休明けと同時に課長に就任したんですが、育休明け1年目で課長になるのは社内で私が初めてでした。
その時、ある男性社員から「育休課長、がんばってね」って言われたんですよね。
本人に悪気があったのかどうかは分かりません。もしかすると、休み明けで課長をやるなんて大変だろうな、という気遣いだったのかもしれない。
でも「育休課長」って、わざわざそんな言葉を作らなくてもいいじゃないですか。
とはいえ、いちいち気にしてたらやってられない。「私が第一号だから、分かりやすいキャッチコピーがついたんだろう」ぐらいに思うことにしました。
「女性活躍だから」で片付けられる悔しさ
後輩の女性がリーダーに昇進したとき、自分が選ばれると思っていた男性社員から「まあ、女性活躍の時代だもんね」って言われたらしくて。
私自身も似たようなことがあったんです。課長に就任したとき、「今って多様性の時代だから、子どもがいるあなたを課長にするってことですよね」って。
男性からも女性からも、そういう目線があるんですよね。
「女性活躍」って本来はいい意味の言葉のはずなのに、こういう場面で使われると、誰かが抜擢されたときに納得いかない人が自分を落ち着かせるためのキーワードになってることがある気がします。
実力で抜擢されていても、女性だから「下駄を履かせてもらってる」って思われる。
数字で説明しても「想いが強いね」
女性だからなのか、私のキャラクターなのか、感情的な人だと思われがちなんですよね。
以前、新しい企画を上層部に提案したことがあるんです。論理的に組み立てた上で、費用対効果もしっかり数字で示して、プレゼンしたんです。
そうしたら、「想いがあれば、この企画はきっと上手くいくと思います」って。
いや、想いで通そうとしてるわけじゃないんですけど、って思いました。
ちゃんと事業計画を立てて説明しているのに、感情だけで話してるみたいに受け取られる。もし、男性だったらこうはならないんじゃないかな、って。
''○○さんっぽい''でくくられる違和感
「女性だから」という決めつけで言えば、もうひとつ気になっていることがあります。女性って、なぜか先輩の「○○さんと似てるね」と言われがちな気がするんですよね。
私も若い頃からよく言われてきました。最近も若手の女性から「私、ミユキさんに似てるって言われるんです」って聞いて。その子はその子で、自分らしくやってるのに。
男性にも同じこと言います? って思うんですよね。
男性だったら一人ひとり違うよね、で終わる話なのに、女性は数が少ないからか、誰かに当てはめて単純化される。それがすごく気持ち悪くて。
ロールモデルを持つこと自体は悪いことだと思いません。ただ、誰かに当てはめられるのは嫌だったし、そもそも女性の管理職が少なかったから、誰かを目指すのも難しかった。
だから私は、いろんな人のいいところを取り込んで、自分なりのやり方を作っていけばいいと思ってます。人事からも「あなたがロールモデルになれ」って言われて育ったし、これからの人たちも、自分らしいスタイルを作っていける文化になればいいなって思います。
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「2030年、もう"女性活躍"とは言わせない」を合言葉に、私たちは組織の女性ミドルマネジメントが抱える「課題」と「ストーリー」を記事化し、彼女たちやそれに続く人たちが、ときに一緒に泣いて怒って笑って、元気が出る発信をnoteでしています。日本や世界の働く女性の現状を知り、多くの方に周知するため、専門家や企業への取材も行っています。
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イラストレーション 高橋由季


