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知る、つながる、はじまる。

知る、つながる、はじまる。

100年後も美しい海を残すために、私たちができること

海をまもる、それは未来を守ること

海がなければこの青い星に命は誕生しませんでした。
そして、海に囲まれた島国日本は、海から多くのものをもらっています。
海を守っていくために、もっと理解を深めましょう。

掲載日:2025年6月5日

?

海のことをどのくらい
知っていますか

数字で知る「海」

地球の
表面積の

%が海

地球は水の惑星と呼ばれています

地球は水の惑星と呼ばれています

出典:JAMSTEC 「海って何ですか?」
子供もなっとくする、実に明解でシンプルな答え!
【海と生命の素朴なギモン】(外部サイト)

海の生き物の
総種数は

万種

未発見の生物種を含めると1000万種を超えるという説も

未発見の生物種を含めると1000万種を超えるという説も

出典:JAMSTEC 海の日に考える
生物多様性と世界の活動のこと(外部サイト)

二酸化炭素の
吸収量

1990~2023年の平均で
1年あたり

± 億トン

大気中の二酸化炭素の約4分の1にあたります

大気中の二酸化炭素の約4分の1にあたります

出典:海洋による二酸化炭素吸収量(全球)
(令和6年12月2日 気象庁発表)

日本国内の
海洋レジャーを
楽しむ人

2000年代はじめには
1年あたり

, 万人

みんな、海に癒やされている!

出典:人口減少社会における海業推進の意義と課題
-地域資源の活用による持続可能な社会の実現
2025年2月3日 第2回海業推進全国協議会(水産庁)

!

そんな海が、今、
大きな危機に直面
しています。

危機01

海洋プラスチック問題

世界の海にはすでに1億5,000万トンのプラスチックごみが存在し、そこに毎年800万トン(重さにして、ジェット機5万機相当)が新たに流れ込んでいると言われています。こうしたごみは魚やウミガメ、海鳥など多くの生物に深刻な被害を与えています。

プラスチックは波や紫外線で砕け、5mm以下のマイクロプラスチックとなって分解されずに残り続けます。微細化した粒子は食物連鎖を通じ、多くの生物の体内に取り込まれ、影響が懸念されています。

危機02

魚類の減少

スルメイカは過去10年で68%、サンマは過去20年で66%減少するなど、日本人になじみ深く商業的にも重要な魚種が急激に姿を消しております。FAO※の推定によると、資源が枯渇状態にある魚は世界全体の38%を占め、資源量が十分にある魚は12%のみです。

データで見る、海の危機

世界の水産物の危機

過剰漁獲で資源が枯渇状態にある魚は世界全体の37.7%を占めています

出典:FAO(2024)THE STATE OF WORLD FISHERIES AND AQUACULTURE 2024 を元に当社作成

※Food and Agriculture Organization of the United Nations(FAO):国連食糧農業機関

こうした魚の減少にとどまらず、海洋哺乳類や鳥類、爬虫類なども含めた海の生き物全体が過去40年で約半減。気候変動や環境の悪化が、生態系全体に影響を及ぼし、海の未来を大きく揺るがしています。

データで見る、海の危機

世界の海の
「生きている地球指数(LPI)

海の生き物全体が過去40年で-56%減っています。

出典:WWF「2024 LIVING PLANET REPORT A System in Peril」を元に当社作成

危機03

海の温暖化・酸性化

大気中の二酸化炭素が増えることで、地球はもはや温暖化どころか「沸騰化」とまで言われています。これにより異常気象や台風の激甚化が各地で起こり、人間の暮らしにも影響が及んでいますが、実は海の中でも温暖化が起きています。2024年には日本の平均海水温が過去最高を記録。
大規模なサンゴの白化など、海の生き物たちにも大きな影響が及んでいます。

データで見る、海の危機

ヒートマップ

出典:NOAA Coral Reef Watch Daily 5km SST Anomalies (v3.1) 3 Nov 2023

暖色は平年よりも海水の温度が高く、寒色は平年より海水の温度が低いことを表しています。

さらに海に溶け込んだ二酸化炭素は海水を酸性化させ、貝やサンゴなどの成長を妨げます。生き物のバランスが崩れ、漁業や海の生態系全体にも深刻な影響を与えています。

データで見る、海の危機

二酸化炭素排出により、海洋
                      酸性化が進行します。 水質が酸性に近づくと... ・サンゴや貝類の成長を妨害 ・魚介類の成長を妨害 ・海洋生態系の破壊につながる ・水産業にも影響がでる といった影響が懸念されます。

出典:日本財団ジャーナル:海の生き物たちの命をおびやかす「海洋酸性化」。日本と世界の実態、いまできること

海は広いから
どうしようもできない...!?

いいえ、
海を守るために
日本で、世界で
挑戦がはじまっています。

Theme01

海洋プラスチック回収と
リサイクル技術

18歳で着手した、
海洋ゴミ回収×テクノロジー

オランダの青年ボイヤン・スラットさんは、18歳で海洋ゴミ回収NPOを設立。放置されてきた"海のゴミベルト"に挑み、独自システムで世界の海から800万kg以上のプラスチックを除去してきました。情熱ひとつで社会を動かす、そんな姿勢に心が動きます。

漁網に新たな命を編む挑戦

宮城・気仙沼でスタートしたamuは、使い終えた漁網を回収し、再資源化するスタートアップ。漁師の経済的負担や難処理性から行き場を失っていた廃漁具に、「捨てずに活かす」という選択肢を生み出しました。若い起業家たちの"編む力"で、漁師町の誇りと環境への配慮が交差する新しい循環が生まれています。

Theme02

持続可能な水産資源管理(スマート漁業、AI漁業管理)

はじめてのIUU漁業問題
私たちにできること

IUU漁業とは、違法・無報告・無規制漁業のこと。この問題は、水産資源の枯渇や海洋生態系の悪化を助長し、人権侵害までを引き起こす、大きくて複雑な問題です。しかし、一見遠い話のように聞こえる、この大きく複雑な問題は、私たちの日々の食卓とつながっています。
日本が輸入する天然水産物の約3割がIUU漁業由来と推定される実情をまずは知りましょう。

小学生も高齢者も
違法な魚を食べているかも?
宇宙から船を数えて
わかったこと

人工衛星による漁船モニタリング技術の進化により、違法操業が明らかにされ、世界中で魚資源の持続可能性が問われています。違法に獲られた魚が、日本の給食や老人ホームの食事に使われている可能性も。これにより、日本の漁業の在り方や消費者の意識が問われており、持続可能な漁業のためには技術と情報共有が鍵となると専門家は指摘しています。

Theme03

海の生き物を守るための
技術をもつ
ベンチャー企業

海藻の養殖が、海の変化を食い止める。シーベジタブルが
目指す海の生物多様性

日本の食卓に欠かせないアオノリやワカメ、ヒジキなどの海藻が減少していることをご存じでしょうか? 現在、世界中で「藻場(もば)」と呼ばれる、海藻が茂る場所が次々と姿を消し、生物多様性が脅かされています。
合同会社シーベジタブルは、海藻の復活が海の多様性再生の鍵となるべく、各地での実証プロジェクトを進めています。

沖縄の海を、東京で再現!?水槽の中に生態系を作る
イノベーター

株式会社イノカでは、東京で沖縄の海を再現、サンゴを含む多様な海洋生物を水槽内で育成し、その生態系を研究することで、環境保護や科学技術の発展に貢献しています。サンゴの光合成や発光の仕組みを通じて、自然の複雑さとその応用可能性を探求し、海洋生物の魅力を伝えています。

海を守るために
一人ひとりができること

01

プラスチックの使用や
ゴミを減らす

買い物では過剰包装を避けてリサイクル可能な製品を選びましょう。洋服などは再生素材のものや長く使えるものを選び、修理してさらに長く使いましょう。
日常生活ではエコバッグやマイボトルを使用することで使い捨てプラスチックを削減し、また、リサイクルを意識したゴミの分別を徹底し適切に廃棄することで、ゴミが海に流れ込むのを防ぎます。これらの努力が、美しい海を次世代に残す一歩となります。

02

持続可能な
水産物を選ぶ

第三者機関が認証した、持続可能な漁業、養殖業で生産された水産物を選びましょう。MSC/ASCラベルが付いた商品は、加工・流通の段階においても適切に管理された、海の未来を守る漁業と養殖業からの水産物です。日々の買い物で選ぶことで、安心な商品を購入できると同時に次の世代にも水産資源を残していけます。

MSC「海のエコラベル」

水産資源と環境に配慮し適切に管理された、持続可能な漁業で獲られた天然の水産物の証。

ASC認証

MSCの養殖版。環境や社会に配慮した養殖場で生産された持続可能な水産物の証。

03

海を知り、
海に関心を持とう

海の課題はまだ多くの人に知られていません。情報をシェアしたり、自然や海と触れ合いながら、自分たちの生活と海とのつながりを想像してみることが大切です。また、ここでご紹介した以外にも、海洋保全を行う団体への寄付やボランティアなども、海を守る選択肢の一つになります。日々の暮らしの中でできることから、海を守る行動を始めてみませんか?

サストモと一緒に、
海を守る未来へ

命を育む恵みの海――その海が、今、大きな危機に直面しています。
今の行動が未来の海を決める。100年後も美しい海を残すために、
何ができるのか一緒に考えてみませんか?

今回のSDGs目標

14.海の豊かさを守ろう

海の豊かさを守ろう

海洋資源の保全と持続可能な利用、海洋汚染の削減、
海洋および沿岸の生態系の回復などを目指す

【監修】WWFジャパン
※数字で知る「海」~ 海の温暖化・酸性化までを監修

WWFは1961年に設立された、100カ国以上で活動する環境保全団体です。人と自然が調和した未来をめざし、失われつつある生物多様性の回復や、地球温暖化防止などに取り組んでいます。その活動資金はすべて、皆さまからのご寄付に支えられています。
いっしょなら、もっと守れる。海のプラスチック汚染から守る。|WWFジャパン(外部リンク)

ABOUT US

サストモは、未来に関心を持つすべての人へ、サステナビリティに関するニュースやアイデアを届けるプロジェクトです。メディア、ビジネス、テクノロジーなどを通じて、だれかの声を社会の力に変えていきます。