子どもたちの笑顔を守る、児童労働撤廃のための私たちの選択
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衣服の原料に使われるコットン(綿)、チョコレートの原料となるカカオなど、私たちの身近な物の製造過程において、子どもたちが犠牲になっているケースがあることを知っていますか?すべての子どもたちが「子ども」としての権利を持って安心して暮らせる社会のために、日々の選択を意識してみましょう。
私たちの身近に潜む児童労働
────児童労働とは?
児童労働について考え始める前に、まずはその国際的な定義を確認しておきましょう。国際条約では「15歳未満(途上国では14歳未満)」の義務教育をうけるべき年齢の子どもが教育をうけられず労働していることを「児童労働」と指しています。
────企業の取り組みからみる児童労働撤廃への歩み
コンビニやスーパーでよく見かけるチョコレート菓子「ブラックサンダー」が、原料となるカカオ豆を、児童労働に関わらないものに切り替えたことで話題になりました。製造元である有楽製菓が「子どもの笑顔のために子どもの笑顔を搾取することがあってはならない」として2020年2月から自社製品の一部で児童労働のない原料を使用する取り組みを発表したのです。
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「これまで当社ではガーナ国内へ現地の需要に応じた教育施設の建設や学習サポートをおこなってきました。しかし、そもそもそうした学習機会に恵まれることのない子どもたちが現地には多数存在していることを知り、ガーナ産原料を使用する側として何とかしたいとの思いから社内で対策プロジェクト(スマイルカカオプロジェクト)を立ち上げました。2025年までに自社商品に使用するすべてのカカオ原料について、『児童労働撤廃に取り組む原料(スマイルカカオ)』へ変更することを目標としています」(有楽製菓株式会社 取締役SDGs推進室室長 高橋さんコメント)
このように、日本国内で児童労働撤廃に向けた活動に取り組む企業や団体が増えています。児童労働を問題視する動きが注目されるのには、一体どのような背景があるのでしょうか。
────ファッション業界における児童労働の現状
児童労働に従事する5〜17歳の子どもは、2020年時点で約1億6,000万人いると言われています。これは世界の子どもの10人に1人近くに相当します。さらに児童労働の7割はコットン、カカオやエビなどの農林水産業に集中しているのが実情です。
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特に、コットン生産地として有名なインドでは、約40万人以上の子どもたちが働いており、その70〜80%ほどを少女が占めているとされています。彼女たちは1日中働いても、もらえる賃金はわずか75円程度(※)。親の借金返済や家計を助けるために働いている子どもがほとんどで、畑で長時間働かなければならないため、学校に通えない子どもたちも多くいます。このように、私たちの生活に密接に関わるファッション業界においても、児童労働は切っても切ることのできない問題なのです。
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SDGs(持続可能な開発目標)の目標8「働きがいも経済成長も」のターゲット7では、「2025年までにあらゆる形態の児童労働を終結させること」を謳っています。しかし、あと数年でこの目標を達成するためには、個人の意識を高めることはもちろん、企業や政府による取り組みが必要不可欠なのです。
子どもたちの笑顔を守る、児童労働撤廃のための選択
────児童労働をなくすために、私たちにできること
企業や政府の力が必要とはいえ、私たち個人が今すぐにでもできることもたくさんあります。すべての子どもたちが「子ども」としての権利を持って安心して暮らせる社会のために私たちができる選択を今一度考えてみましょう。
フェアトレード商品を選ぶ
国際フェアトレード認証とは、開発途上国の原料や製品が公平な条件で取引されていることなどを認証する制度。フェアトレード商品を選択することは、農家の人々の労働に適切な賃金が支払われることにつながり、それが貧困の解消を実現します。
ZOZOTOWNで展開しているフェアトレード認証のついた商品も、あわせてチェックしてみて下さいね。
児童労働撤廃のために寄付で応援する
月1,000円からの寄付でインドとアフリカの貧しい子どもたちを救うことができるNPO法人の「ACE」の募金活動に参加するのも、私たちがすぐにできることの一つ。参加せずとも、「こんな活動がある」ということをSNSなどで発信するだけでも立派なアクションのです。
買おうとしていた服の原材料は、もしかしたら誰かの「子ども」としての権利が犠牲になってつくられたものかもしれません。認証マークのある商品を手に取ってみる、会社の取り組みを積極的に調べてみるなど、新しい選択肢を毎日の暮らしに取り入れてみませんか。
元記事は こちら