9割が悩むプレゼント選びに、新しい視点! Z世代の声から探る「サステナギフト」の選択肢

プレゼント選びに悩んだ経験、ありませんか? 特別感や相手への思いやりを大切にする一方で、選択肢が多すぎて決めきれない...。そんな悩みを抱える人は少なくありません。
そこで注目されているのが、「サステナギフト」。環境への配慮やストーリー性を備えたアイテムが、「ただの贈り物」ではなく、相手との関係を深めるきっかけとして支持されはじめています。
この記事では、調査や座談会を通じて見えてきたZ世代のリアルな声や専門家の意見をもとに、サステナギフトが持つ魅力とその可能性を探っていきます。
<調査概要>
調査主体 :Earth hacks株式会社、株式会社seamint.
調査方法 :LINEリサーチ プラットフォーム利用による調査
調査対象者 :東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県在住の18歳~29歳
有効回答数 :300名
調査期間 :2025年4月10日~4月11日
その他、座談会を開催し、Z世代3名から意見を収集
なお、今回の調査では1996年生まれから2007年生まれのZ世代を対象として実施しました。
目次
- 9割以上がプレゼント選びで悩んだ経験アリ。
- 「実は気になる」サステナギフトへの潜在的な期待
- サステナギフトにはどんなものがある?
- Z世代の声から見える、サステナギフトの魅力とは?
- 専門家に聞く、サステナギフトが持つ可能性
- サステナギフトが、特別感やストーリー性を重視するZ世代のプレゼント選びの新たな選択肢に
- まとめ
・会話のきっかけにもなる、"ちょっと特別"な贈り物
・「長く使えることで、思い出も深まる」という期待
・「自分のことを考えてくれた」と感じられる"想い"の伝達
9割以上がプレゼント選びで悩んだ経験アリ。
大切な人への贈り物。「何を贈れば、本当に喜んでもらえるんだろう?」そんなふうに迷った経験はありませんか? 今回デカボLabが行った調査では、実に92%もの人が「プレゼント選びに悩んだことがある」と回答しています。

「ありきたりなものは避けたい。でも、奇抜すぎるものも選びにくい。」「相手に喜んでもらえて、できれば長く大切にしてもらえるものがいい。」大切な人への大切なプレゼントだからこそ、そう考える人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、プレゼント選びの新しい選択肢「サステナギフト」についてご紹介します。
「サステナブル」と聞くと、少し難しそうに感じる人もいるかもしれません。
でも実は、サステナギフトには、「センスがいい」と思ってもらえるポイントや、「自分のことを考えて選んでくれたんだ」と伝わる温かさが、ぎゅっと詰まっているんです。
「実は気になる」サステナギフトへの潜在的な期待
調査結果によると、サステナブルな商品を普段あまり購入しない人は62.7%と多数を占めています。一方で、プレゼントという特別な場面では、その傾向に変化が見られるようです。
「サステナブルな商品をプレゼントとしてもらったことがありますか?」という質問に対して、「もらったことはないが、もらってみたい」と回答した人と、「もらったことがある」と回答した人を合わせると、全体の約37%を占めました。
実際の購入経験者はまだ少ないものの、一定数の人が「関心がある」「贈られたら嬉しい」と感じていることがわかります。

さらに、「サステナブルな商品であることをアピールすることで、プレゼントの魅力が増すと思いますか?」という質問には、44.6%とほぼ半数の人が「とてもそう思う」「そう思う」と回答しています。
こうした結果から、サステナブルな商品が単なる環境配慮にとどまらず、「丁寧に選ばれた特別な贈り物」として価値を感じてもらえる可能性を示していることがうかがえます。

サステナギフトにはどんなものがある?
サステナギフトとは、環境や社会に配慮して作られた、サステナブルな視点をもつ贈り物のこと。
「サステナブル」と聞くと、少し難しく感じる人もいるかもしれませんが、実は日常の中でも取り入れやすいアイテムが増えています。

例えば...
- 繰り返し使えるおしゃれなストローやタンブラー
- オーガニック素材のタオルや靴下
- アップサイクル素材を使ったアクセサリーや雑貨
- プラスチックを使わない石けんやシャンプー
- 環境配慮型パッケージのスイーツやコーヒーギフト
素材や製法、パッケージへのこだわりなど、「どのように作られているか」を大事にしているサステナギフトは、単なる贈り物としてだけではなく、「気持ちが伝わるギフト」に繋がります。
Z世代の声から見える、サステナギフトの魅力とは?
実際にサステナギフトについてどのように感じているか、3名のZ世代の方にお話を伺いました。そこからは、いくつかの興味深い視点や価値の感じ方が浮かび上がってきました。

会話のきっかけにもなる、"ちょっと特別"な贈り物
「ありきたりなプレゼントでは、少し印象に残りにくいかもしれない」。そんな中で、サステナギフトは他とは違う特別感を演出できる一つの手段としても注目されているようです。
座談会に参加してくれた大学生の山根さんは、親戚から「何度も使えるストロー」をプレゼントされた経験を話してくれました。
山根さん
早朝のアルバイトでコーヒーを飲む際に、親戚からもらった繰り返し使えるストローを使用しています。
以前はプラスチック製のストローを使っていたことを思い出し「少し環境に配慮できているかな」と感じられることや、長く使える商品だからこそ使うたびにプレゼントとしてもらった時の嬉しい気持ちを思い出せるのが良いと感じています

宮田さん
確かに、サステナブルな商品ならではの工夫や背景にあるストーリーは、会話のきっかけになりますし、プレゼントした時にそこからコミュニケーションが広がるのは魅力的かも...!
相手との距離が少し近づくようなきっかけになることも、サステナギフトならではの価値のひとつかもしれません。
「長く使えることで、思い出も深まる」という期待
「サステナブルな商品は、比較的長く使えるものが多いという印象があります。」そう話すのは、座談会に参加した石田さんです。
石田さん
繰り返し使えるストローのように、継続して使用するものであれば、その間に様々な出来事が起こります。
そのため、プレゼントと共に思い出も積み重なっていくように感じます。
続いて山根さんも、こんな意見を共有してくれました。
山根さん
たとえば焼き菓子のように消費して終わるものとは異なり、長く使えるものには自然と愛着が湧いてきます。
贈ってくれた方の人生に少し寄り添えるような感覚もあって、それが一般的なプレゼントとは異なる魅力だと感じています。
「長く愛用できる」ということは、「贈ってくれた人のことを、長く思い出すきっかけになる」ということにもつながっていきそうです。
「自分のことを考えてくれた」と感じられる"想い"の伝達
調査では、「サステナブルな商品をプレゼントでもらったら嬉しい」と回答した人のうち、最も多かった理由が「相手が自分のことを思って選んでくれたと感じるから」(22.6%)というものでした。

サステナギフトは、環境にやさしい商品というだけではありません。「あなたのことを大切に思い、丁寧に選びました」という気持ちを、より深く届けられる手段として捉えられているのかもしれません。
また、その商品の背景にあるストーリーや作り手の想いを感じ取ることで、心が動かされるという声も見られました。想いを込めて選ばれた贈り物は、受け取った人の記憶に長く残るのではないでしょうか。
専門家に聞く、サステナギフトが持つ可能性
Z世代がサステナギフトに魅力を感じる理由について、エシカルアイテム専門店「エシカルな暮らし」などを運営する、株式会社Gab代表の山内萌斗さんにお話を伺いました。

山内さん
Z世代の方々がサステナブルな要素を持つ商品に特別感を抱く背景には、彼らが育ってきた環境や受けてきた教育が大きく関わっていると考えられます。
学校教育などを通じて、環境問題や社会の多様性といったテーマに触れる機会が他の世代よりも多く、それらを自分たちの未来に直結する課題として捉える素地があると言えるでしょう。そのため、商品の背景にあるストーリーや、環境・社会への配慮といった点に対し、より深い意味や価値を見出し、そこに「特別な何か」を感じやすいのではないでしょうか。
Z世代は新しい価値観に対する受容性が非常に高く、今後社会に出て購買力を持つにつれて、この分野への関心が急速に高まり、市場のキープレイヤーになっていく可能性があると強く感じています。
また山内さんは、「ギフトの本質は"思いやり"であり、サステナブルな要素自体が価値を高めるわけではない」と前置きしたうえで、こう続けます。
山内さん
日常の買い物では価格や利便性を重視する方でも、プレゼント選びにおいては「相手に喜んでもらいたい」「特別なものを贈りたい」という気持ちが強くなる傾向があります。
そこで、ストーリー性を持つサステナブルな商品は、選択肢の一つとして非常に親和性が高いと言えます。環境への配慮という点に留まらず、「この贈り物が、相手の生活を少しでも豊かにするきっかけになれば」「長く愛用してもらえるだろうか」といった、相手を思いやる気持ちを表現する手段として、サステナギフトは有効な選択肢の一つとなり得るでしょう。
サステナギフトが、特別感やストーリー性を重視するZ世代のプレゼント選びの新たな選択肢に
「相手に特別感を感じてもらえる贈り物を選びたい。」そんなニーズが、Z世代を中心に広がっています。サステナギフトは、そうした世代の価値観にフィットする新たな選択肢です。
ストーリー性や長く使える実用性、そして「自分のことを考えてくれた」と伝わる気持ち。サステナブルであることが、環境への配慮にとどまらず、相手への思いやりとして受け取られているのが特徴です。
贈る人にも、贈られる人にも心地よく、社会的な意味も持つサステナギフト。Z世代の購買行動やギフト選びにおけるニュースタンダードとして、今後さらに注目を集めていくでしょう。
まずは気軽に、お相手のライフスタイルに合いそうなものを探してみるところから。きっと、プレゼント選びが楽しく、意味のある時間になるはずです。
まとめ
・9割以上が「プレゼント選びで悩んだ経験あり」
調査では、92%の人が「プレゼント選びで悩んだことがある」と回答。
中でも、「相手にとって特別なものを贈りたい」というニーズが強く、サステナブルな商品への期待がうかがえます。
・約4割が「サステナブルなプレゼントに関心あり」
「もらったことはないが、もらってみたい」「もらって嬉しかった」と回答した人を合わせると、全体の37%に。
さらに44.6%が「サステナブルな商品であることが魅力を高める」と回答しました。
・「サステナギフト」は"特別感"や"思いやり"を伝える手段として支持
Z世代の座談会では、「長く使えることで思い出が重なる」「相手のことを考えてくれたと感じる」といった声が多数。
サステナブルな商品は、環境配慮だけでなく気持ちが伝わる点で選ばれています。
・Z世代がサステナギフトに価値を見出す背景には、教育や価値観の影響も
専門家の山内萌斗さんによると、Z世代は環境問題や社会の多様性に触れる機会が多く、商品に込められた背景やストーリーに特別な意味を感じやすい世代とのこと。
今後、購買力のある世代として"サステナギフト"が広がる可能性があるとされています。
Z世代とサステナブルな未来をつなぐ「デカボLab」

デカボLabは、Z世代の生活者に焦点を当て、彼らのサステナブルな取り組みや行動、トレンドに関する深いインサイトを提供する情報発信のプラットフォームです。
私たちは、Z世代が持続可能な未来に向けて、実際にアクションを起こすためのきっかけを提供し、彼らが楽しく取り組めるような内容を発信していきます。
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