Z世代の取り組みに注目!業界や世代を超えてつながる530ACTIONで「ごみ」の概念がない社会を目指す
あなたは「ごみ」と聞いて何を思い浮かべますか?紙くず、野菜の切れ端、食べ終わったお菓子の容器、着なくなった洋服、壊れたおもちゃ。思い浮かべたものは人によってそれぞれでしょう。しかし、それは本当にごみでしょうか?「もう使えない」「もう必要ない」とあなたが思ったから「ごみ」なのではないでしょうか?同じものが、別の人にとっては「まだ使える」「まだ必要」であれば、それはごみではなくなるとも言えます。
今私たちが当たり前に「ごみ」と認識しているものは、ひとつひとつに真剣に向き合えば、資源として再利用できるものや、再び循環のシステムの中で人から人に渡っていくものなどに細分化できるはずです。循環からこぼれてしまったものをすべて「ごみ」と一括りにしている私たち生活者の意識、行動を変え、「ごみ」の概念がない社会の実現を目指しているプロジェクトがあります。
「ごみ」の概念がない社会を目指す「530(ごみゼロ)ACTION」
530ACTIONは、2030年までに「ごみ」の概念がない社会を目指し、生活者の意識と行動変容にチャレンジするソーシャルプロジェクトです。2022年に立ち上げ、毎年5月(ごみゼロ月間)に、このプロジェクトを広げていくための企画を実施しています。
ごみの総排出量のうち生活系ごみは約70%(※1)、容量比ではプラスチックと厨芥類(生ごみ)だけで60%を占めます(※2)。「ごみ」の概念がない社会を実現するには、私たち生活者の行動変容が不可欠なのです。
2023年の530ACTIONでは、キャンペーンで集まった300以上のごみを減らすアクション投稿をまとめ、530ACTION REPORT を作成。生活者が実践しているユニークで参考になる知見やノウハウを、個々の発信に留まることなく多くの個人や団体、企業に向けてシェアし、「これはぜひやってみたい!」「これならできるかも」というごみ削減の実践者を増やすことに貢献しました。
2024年は「つながる530ACTION」をテーマに、サーキュラーやゼロウェイストのキーマン、企業、学生団体など業界や世代を超えた人々をつなぐ企画を行っています。そのひとつが5月27日に開催された530サミット。資源循環に取り組む専門家や企業、学生団体が集まり、「プラスチック」「アパレル」「施設」の各テーマで、各々の知見や取り組みをシェアするリアルイベントです。またInstagramへの投稿を通じて生活者がごみについて考え、意見を交換する企画も進行しています。加えて、各自でごみ拾いを実施する530クリーンアップ企画も実施中。期間中(2024年5月25日から5月31日まで)に各々が実施したごみ拾いはレポートにまとめ、取り組みをさらに広める予定です。
530サミットのパートナー・ファシリテーターでもある「ごみの学校」についてはこちら
ごみが埋立地から溢れる前に。「ごみの学校」で学ぶ、私たちにできること
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Z世代が後押しする生活者の行動変容
2024年の530ACTIONの企画のひとつである530サミットでは、さまざまな行動変容のきっかけが生まれました。
たとえば、洋服を作る企業とリサイクルをする企業の現実や課題を生活者が知ることで、洋服のリサイクルやリユースを進めるだけでなく、使い捨て感覚になりがちな生活者の消費行動を変える必要性への気づきが生まれました。さらに、リペアに取り組んでいる企業の知見がそこに加わったことで、長く着るための行動にも関心が集まっています。
特に注目を集めたのは、Z世代の学生団体による取り組みです。ビーチクリーンや廃棄される洋服のアップサイクル、環境保護などの活動内容だけでなく、SNSを活用した発信や楽しみながらおしゃれに参加できるようなアプローチに、専門家や企業からも「見習いたい」「本格的で本質的だと感じる」と賞賛の声が上がっていました。どうやって人々を巻き込むか、どんな仕組みがあったら参加してもらえるかに課題を抱える企業にとって、Z世代の取り組み方は大きなヒントになったようです。これによってコラボレーションや共創の機運が高まっています。
つながりを通じて自分とは異なる新たな視点と出会い、新しい気づきやアイデア、意欲を得ることで加速する行動変容。アクションを起こしている人々が、世代や地域、組織や団体の垣根を超えてつながり、ともに未来について考え、行動していくムーブメントがここからますます広がっていきます。
公式サイト・SNS
Instagram:530action
公式サイト:https://530action.jp/