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魚のウンチが野菜を救う!? アクアポニックスが目指す循環型農業

Yahoo! JAPAN SDGs編集部

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野菜の柱が何列も立ち並ぶビニールハウス

温室のなかにあるのは、葉野菜やハーブがたくさん生えた筒状の水耕タワー。暖かくて湿度を含んだ空気は、冬の寒さを忘れてしまうような心地よさ。

2022年の年の瀬、おうかがいしたのは神奈川県某所にある「株式会社アクポニ」が所有する農園です。植物たちは「アクアポニックス」という生産システムで生育されています。

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こちらはミントを栽培中

冬にあっても緑は美しく、なんとも新鮮でおいしそう。ビルのような水耕タワーに植物が茂るさまは、RPGのダンジョンのような不思議な魅力があります。

そしてどこからか川のせせらぎのような水音が絶えず流れていて、それがまた心地よさを増幅させているのですが、それもそのはず、高床上になった温室の床を持ち上げると......。

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床下では300匹のティラピア(いずみ鯛)を飼育中だった

なんとたくさんの魚が!

アクアポニックスとは、植物と魚を同時に育てられる仕組みのこと。観賞魚などを育てるインテリアとしても知られていますが、株式会社アクポニでは「農業」と「養殖」を専門としたアクアポニックスの普及につとめています。

地上で植物を育む水は川や海へと流され、魚を育む川や海になります。そして川や海の水は蒸発して空に吸い上げられ、やがて雨として土へと戻り、また植物を育てていく......。水がさまざまな場所をぐるぐるまわることによって成り立つ、地球にはじつに無駄のない循環システムがつくられてきました。

「農業や養殖業は、大規模化すればするほど環境負荷も大きくなってしまいます。生産システム内で消化しきれない過剰な肥料やエサがその原因です。僕たちがいま広めようとしているアクアポニックスは、地球の循環システムをヒントにつくられた『小さな地球』なんです」。

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湘南アクポニ農場とふじさわアクポニビレッジを案内していただきました

そう語ってくれたのは、「株式会社アクポニ」の代表・濱田健吾さん。

アクアポニックスとは一体どんなものなのか? その仕組みをはじめ、現代人の生活がかかえるエネルギーの無駄遣いの話。そして持続可能で、大都市でもできて、そして楽しい、アクアポニックスの魅力と可能性についてお話を聞いてきました。

微生物があいだを取り持ち、同じ水で野菜の栽培と魚の養殖を同時におこなう「小さな地球」

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朝の陽気でポカポカなビニールハウス内

── 濱田さんが広めようとしているアクアポニックスはどういったプロダクトなのでしょうか?

一言で言えば、魚と植物を同時に育てていく、循環型の農業ができるというものです。現状多くの「人が野菜や魚・家畜を育てるビジネス」って、野菜は野菜、魚は魚というふうに、それぞれ別々におこなわれています。でも、これってすごく環境負荷が高いんですよ。地球は、同じ水を地球のなかでぐるぐる循環させて植物も魚も動物も育てていきますよね。

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提供:株式会社アクポニ

── 確かに......。

地球をお手本にして、微生物によって水をきれいにして。その資源を循環させて、環境負荷の低い農法をやっていくためのプロダクトがアクアポニックス。循環をテーマに「小さな地球」をつくっているんです。

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写真奥、家庭でも使えるDIYキット。下には金魚たちが泳いでいた

── 先ほども仰っていた「小さな地球」って具体的にどういう仕組みなんですか?

装置の下部は水槽になっていて、ここに魚がいます。餌をあげるとパクパク食べて糞をします。その糞が肥料になるんです。糞がまじった水を水中ポンプが汲み上げて、上部にある野菜の培養地のほうに注がれていきます。

── フンの混じった水をそのまま植物に与えて大丈夫なんでしょうか。

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糞尿の臭さはなく、ハウス内は田園地帯のあいだを流れる川のような、なんだか落ち着く匂いがする

糞そのものだと野菜は栄養として吸収できません。家庭菜園をされる方はわかると思いますが、肥料として売られている「牛ふん」や「鶏ふん」は、ウンチそのものじゃありません。藁などと混ぜて発酵・分解させてあるので、植物が吸収しやすい状態になってるんです。

ふんを堆肥にする代わりに、敷き詰めているハイドロボールというセラミックの土に水を通すことで、糞が野菜の肥料として分解されるという仕組みです。

── セラミックが糞を分解する......?

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使用されているハイドロボールは直径1cmほどのサイズ

ハイドロボールには目に見えない小さな穴がたくさん空いていて、そこに微生物が無数に住んでいるんです。微生物たちが、植物にとって毒になるアンモニアを窒素に分解してくれるんですよ。窒素まで分解されると野菜の栄養になります。

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アクアポニックスの仕組み。水耕タワーの場合は水のフィルター処理が必要。また規模や設備によって貯水槽を用いる場合もある

糞を含んだ水を微生物が分解してアンモニアを窒素に変え、窒素を吸収して野菜が育つ。アンモニアと窒素が抜けて浄化された水は、下に戻って魚を育てる。ここには魚と植物、微生物がいて、共生している。ぐるぐる循環するっていうのが、ここで起きてることです。

ね、まさに「小さな地球」でしょ。

資源の少ない地域でも、狭い土地でも、省エネルギーで食糧を生産できる

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湘南アクポニ農場では4つの設備の試験・研究をおこなっているそう

── アクアポニックスは、水資源が少ない地域で野菜を育てるのに向いていそうです。発祥はどこになるんでしょうか?

おっしゃる通り、アメリカの離島(バージン諸島)が発祥です。もともとは離島や乾燥地域など、資源が少ない地域を中心に広がっていったそうですね。いかに効率的に食料を生産するかっていうので生まれたもの。それがいま、環境保全と食糧確保の問題が地球規模でクローズアップされているので、日本でも注目されてきてます。

── アクアポニックス自体は濱田さんが考案されたわけじゃなく、「株式会社アポクニ」は仕組みを広める事業をしていらっしゃる?

仕組み自体は僕が考案したものではないので、他所の会社もアクアポニックスを展開していますが、僕たちはあくまで「農場」としてこのシステムを広めたい。僕はアメリカのテネシー州を拠点に2017年から2年間の農業研修をして、アメリカの技術を日本に持ってきて展開しています。

日本に合った形で、食糧生産の手段としてはもちろん、地産地消の促進や循環を生み出すツールとしてこの技術を活用していきたいので、都市型農業や空き地利用など狭い土地でも野菜の収穫量を増やせるように培地の形状なども模索しています。たとえば「水耕栽培」というと、こういう横に長い培地を想像しませんか?

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列が増えると、そのぶん作業効率も下がってしまう

── 確かに......。空間が横に広がっているイメージです。

ただ、それだと収穫量をあげようとしたら広い空間が必要になりますし、育成の補助に使うLEDライトもたくさん必要になります。水耕栽培をおこなう植物工場でほぼ100%使われているのが蛍光灯みたいな棒状のLEDライトです。ただ、ライト1本で育てられる野菜の量って、せいぜい8株ぐらいなんですよ。

そこで僕たちが推進しているのが、この縦に培地を配置した筒状のアクアポニックスです。冒頭に見ていただいた水耕タワーですね。タワーは吊り下げているだけなので、水が培地に流れ込むと、水流の力で筒がくるくるまわってくれるんです。そうすると、外枠にLEDライトを1本縦に配置するだけで、まんべんなく光を当てることができますよね。

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このアクアポニックスでは装置左のタンクで濾過をおこなう

── 例えとしては何ですが、肉を回してひとつの熱源でケバブを焼くみたいな。

そうそう(笑)。

行き過ぎた分業がもたらすエネルギーの膨大な無駄遣い

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イチゴの栽培も可能なのだとか

── 野菜工場の野菜は味が薄いイメージを持たれがちだと思うんですけど、アクアポニックスで育てた野菜の味はどうなんでしょうか?

味は主観なのでなんとも言えないんですけど、日本大学と共同研究してわかったことは、野菜の成分で硝酸態窒素(※)の量が低かったのは顕著に出ていました。EUでは既に規制が入っていて、よしとされていない成分なんです。

※硝酸態窒素:窒素が化学変化で酸化したもの。植物の成長に欠かせない窒素が吸収される過程で変化する。日本の農業では効率よく栽培するために土中の窒素を肥料で増やすことが多い

── 土の中にあるから野菜にも入ってきちゃうんですかね?

肥料のあげすぎですよね。今って農業と養殖が別々におこなわれてきて、それぞれが大規模化している。そうなるとどうしても環境負荷が大きくなるんです。その理由が過剰な餌や肥料が生産システム内で消費されずに農場外に出ちゃうこと。それが土や地下水、川や海を汚染することに繋がってしまうんです。

アクアポニックスは農業と養殖を循環で繋げるとこで、使える資源が大きくなり、その分環境負荷が下がりますよと言った通りで。水も肥料も循環の中で半減以上するんです。いろんな方が研究されて英語の論文もたくさん発表されてます。それぐらい数値化しているもの。

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サニーレタスを試食しましたが、青臭さが抑えられていておいしかったです

── ちなみに環境負荷が低いとはいえ、栽培にはモーターやポンプなどの電気エネルギーを使いますよね。その電気代を考えても環境負荷は低いんですか。

そうですね。農業と養殖って別々におこなわれてきたゆえに、それぞれに電気やエネルギーを使ってるんですよ。しかも、消費者の目には見えにくいところでエネルギー消費が発生している。

たとえば肥料。原料は鉱物や家畜の糞ですが、肥料をつくる業者があって、パッケージングされて、全国各地に輸送されて......と、農家さんの手に届くまでに加工や流通の過程が発生しています。化学肥料って、つくるのに大量の石油やエネルギーを使うんですよね。

── 確かに、それは見えにくいエネルギー消費ですね。

それがアクアポニックスだとこの施設内で肥料の循環が完結しています。肥料の作成、輸送コストもかからない。一緒にするだけで単純計算で半減するんですよね。

── 同棲もそうですよね。一緒に住んだ方がそれぞれがひとりで暮らすよりも光熱費が減る。そりゃあ野菜と魚、ひとつ屋根の下に住んでもらった方がいいか......。

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水耕栽培は土を使わないので、収穫した野菜を丁寧に洗浄するコストも抑えられる。水耕タワーの培地も、生分解性プラスチックを使うなどアップデートしていきたいと濱田さん

無駄なエネルギーでいうと二酸化炭素もそうで、火力発電所で発生した二酸化炭素ってコストをかけて処理してるんです。資源は有限だし、コストも上がっている。そういうやり方は環境にとっても、農家さんにとっても持続可能ではないと思います。

消費者のニーズが環境に対して無茶振りをし過ぎているところもある

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モリモリ育っていたサニーレタス

── 「農場は土に植えないと不自然だ」っていう世間の反応もあるように思うんですが、濱田さん的にはいかがですか?

そこは消費者側の見方かなと思っています。消費者としては、土でつくられたものが自然であり、よりおいしいんじゃないかという気持ちが当然あると思いますが、生産者側からすると消費者が求めるものをつくってるんですね。

消費者が何を求めているかというと、今の日本は、安ければ安いほどいい、一年中同じ品揃えでいてほしい、そして安全なのが当たり前、この3つなんですよ。でも野菜は旬があって収穫できる時期が限られていますし、天候次第で価格も上下します。なのに、無理なことを求めている人があまりに多いなと思います。

その要望に答えようとすると、大規模にやらないと安くならないんです。地方の大きな農場でエネルギーをガンガン消費して、トラックで都市に出荷する。消費者の消費欲が画一的なので、流通と生産も画一的になってるんです。

── 理から外れたものを押し通そうとすれば、歪みが生じるのも当然ですね。

それで未来永劫いけるなら問題ないけど、やっぱりそれは持続可能じゃない。国も「みどりの食料システム戦略」っていうのを2021年に出しましたね。一番注目されているのは、2050年までに有機農業の比率を25%にあげましょうという数値目標。今のままの生産と流通だとよくないのはわかってるので、どうやって変えていこうかという段階です。

有機農業と言っても、なにも昭和初期みたいに、みんなが家畜の糞由来の農業に回帰しましょうと言ってるわけではないと思うんです。まだ解き明かされてない生物的なメカニズムをちゃんと研究して、有機的に循環して、テクノロジーもちゃんと使って、持続可能な農業に変えていきましょうという捉え方を僕らはしていて。

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湘南アクポニ農場は見学も可能。事前申し込みが必要

それはアクアポニックス、プラスいろんなテクノロジーを入れて解決できると思ってます。有機野菜を周年的に大規模に栽培できるのは、消去法でいまアクアポニックスしかないと思っているんですよ。

有機農家さんは除草と害虫防除を自動化できない。そうするとひとりが世話できる耕作面積には上限がありますよね。連作障害を防ぐために土を休ませるタイミングも必要です。なので、有機野菜を安定的に大規模に周年栽培しようとすると、アクアポニックスのような形にならざるを得ないんです。ビニールハウスの中でやると環境負荷を下げながら環境制御もかけやすいので。

── なるほど......。

アメリカやEUだと、消費欲にも多様性があるんですよね。地元の野菜や、環境にやさしい農法で育てられた野菜は、ちょっと高くても購買層が多い。でも買ってくれる人がいるので、生産や流通にも多様性があるんです。

── 本当によく言われる問題ですよね。世界と比べて相対的に貧困になっているのも一因としてあるのかもしれませんが、日本はなぜ「安くて質の良いもの」にこだわるんでしょう?

僕も「日本は遅れてる」って思ってたんですけど、ここ数年、産直ECってすごくメジャーになりましたよね。スーパーの野菜と比べてすごく高いけど買ってる人がいて、個人の消費欲が高いことをそういうサービスが証明しています。

ただそれらは生産や流通が追いついていない。そこを変えると日本の農業も変えられると思いますし、アクアポニックスも一つの大きなツールだと思っています。

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アクアポニックスで育てられる魚は主に淡水魚。ティラピアや鯉などは東南アジアのメジャーな食材。農場のひとつでは実験的にチョウザメが育てられていた

── ちなみに、育てている魚は食べられるんですか?

はい、出荷されている方もいらっしゃいます。ただ、農地の場合は自治体により扱いが異なるので、確認は必要ですね。アクアポニックスはまだ日本では新しいシステムなので、その点はまだまだ働きかけていく必要があります。

── ティラピア、食べたいです......!魚の量は餌に応じて増やしていけるものなんですか?

そうですね、餌の量で育てられる魚の量は変わってきます。食用魚として安定的に流通させようとすると、もっと大きな水槽が必要にはなりますが、水が循環するので掃除のコストもないですし、栽培できる野菜の量も必然的に増やすことができます。

ゆくゆくはそこで育てた野菜も魚も食べられるようになれば、よりいいことは確かです。法を変えていくためにも、アクアポニックスの認知度を高めていく必要はありますね。

大都市のエアコン排熱も、下水処理場のアンモニアもすべて循環システムに組み込めばいい

── アクアポニックスの農場は、日本だとどんな場所で展開できるんでしょうか?

全国で展開できますよ。最近だと、愛知と岐阜で日本最大級の農場を施工しました。1000〜3000平米ぐらいの敷地に、水耕タワーが300本ぐらいあります。水の野菜の森みたいなイメージですね。

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水槽奥にびっしりと並ぶ水耕タワー(写真提供:株式会社アクポニ)

── 聞くだけで幻想的です!

でも別に広くなくてもいいんです。省スペースで野菜が育てられるので、ビルの屋上なんかでも野菜が育てられますから。それに、都市の中で無駄になってるエネルギーや資源っていっぱいあるんですよ。

個人的には、都心のビルの屋上とかにでっかい農園をつくりたいですね。エアコンをつけると室外機から温風が出ますよね。ビルの屋上って室外機がいっぱいあって、大量の温風が無駄になってるんです。あの熱をちゃんと農業に使えるようにすると、大都市の営みが一次産業に繋がるし、ビルの緑化にも役立つので断熱にもなる。

── ビルの排熱で野菜を育てられるなら、それこそ全国各地のちょっとしたスペースが農場になる可能性がありますね。

そうですね。あと、いま一番ホットなのは下水処理場なんです。絶対に各自治体にありますし、下水処理場の水の処理の工程ってアクアポニックスと同じなんですよ。一次処理でゴミを取って、二次処理で微生物の力でアンモニアを窒素にして、三次処理でまた別の微生物で窒素を抜くんです。で、抜いたやつを川に流すのが下水処理場。

一次処理の際に排熱が生まれますし、めちゃくちゃ広い土地のなかで窒素分の栄養豊富な二次処理水が大量にあるので、循環システムに組み込まないのってものすごくもったいないんですよね。下水処理場でアクアポニックスを展開すると、すごく効率的に食料を生産できる。

── 「下水ってウンチじゃん!」とも思いますが、ちょっと昔は肥溜めにウンチを貯めて堆肥にしていたんだから、意識を変えればけっこういけるのかも......?

それが受け入れられるかどうかは別ですけど、毎回膨大なコストをかけて窒素を抜いて川に流してるので、ほんと、もったいないなあと思います。これが農業に使えたらいいのになって。学説なんですけど、日本中の下水処理場の二次処理水で、日本人が十分に食べていけるだけの野菜をつくれるとも言われてるんですよね。

「ワクワクする農場」のアクアポニックスは、人や地域をつなげていくコミュニティの場にもなる

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アクアポニックスの農園はものすごく写真映えするので、ビルの屋上なんかにあれば写真スポットとしても人気になりそう。「エンタメから学びになる農園」って魅力的

── 無駄なエネルギーを活用する可能性もおもしろいですし、たとえば渋谷の飲食店で使われる葉野菜が渋谷産だったりもあり得たなら、究極の産直になりますよね。

成功事例としてカナダのモントリオールにある流通会社が、廃ビルの屋上に大規模な菜園をつくることに成功しています。そこでとれた作物は、輸送業者に運んでもらうんじゃなくお客さんに取りに来てもらうっていう流通システムを取っているんです。都市型農業であることに加えて、流通そのものの仕組みも変えています。

── 消費者が自分達の食べる野菜を農園まで取りに行くっていうのがおもしろいですね。農園を見る機会って都市部に暮らしているとそんなにないので。あと、アクアポニックスの農園ってものすごく写真映えするし魚もいるし「楽しい場所」ですよね。

そうなんです!アクアポニックスって環境面のメリットも大きいんですけど、人が嬉しくなる「ワクワクする場所」っていう側面もあって。農場に魚がいるってアクアポニックスしかないんですよ。水族館と植物園が一緒になったような空間がここにはある。

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江ノ島駅のホーム裏に設置されている(写真提供:江ノ島電鉄)

来た人が喜んでくれるような農場だと、農業に興味がなかった人も興味を持って集まってくれるようになって、そこで発見や学びも生まれます。「環境保全しなきゃ!」って無理に思考を持っていくのではなく、まずは「楽しい場所」としてアクアポニックスを認識してもらおうと、開発を進めています。

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どんな質問にも笑顔で答えてくれた濱田さん

── 環境負荷が少なくて、エネルギーの無駄使いも改善できて、しかもエンタメ性や集客性もあるって、アクアポニックスすごい......!

既にある設備やサービスに併設すれば、ホテルや観光施設、学校、スーパーなどの場所も価値が上がる。アクアポニックスは農業と養殖を繋げるだけではなく、人と人とを繋げ、組織や地域のコミュニティを活性化させる装置にもなり得るんです。

アクアポニックスで生まれた野菜をつくったり食べたりすることで、きっと人同士の営みを含めた、地球そのものの循環について知るきっかけになります。いろんな場所でこの「小さな地球」がある世の中になればいいなと思っています。

\ さっそくアクションしよう /

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