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海森モリTV 第17話:4代目アマモちゃんの成長観察 え!? 枯れている!?

    

海創造プロジェクト


江の島の海には、かつてタツノオトシゴ生息していました。そんなタツノオトシゴが戻ってくるくらい海をキレイにするために、江の島の海に森をもどす「海さくら海創造プロジェクト」を追う番組「海森モリTV」の第17話です。

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本文
「海森モリTVをご覧の皆さん、こんにちは! シンガーソングライターのRay Akaikeです」

「本日10月28日水曜日、海森モリ学園の教育実習生として、こちらの鹿島建設葉山水域環境実験場へやってきました!」

「4代目アマモちゃんは一体どんな風になっているのか、観察に行ってみたいと思います!」

「はい、それではこちらの実験場でアマモの研究をしている山木さんにお話を伺いたいと思います。山木さん、こんにちは、よろしくお願いします」

「9月3日に定期観察に来ましたアマモちゃん、90ポットが一体どうなっているのかなんですが、発芽の状況はどんな感じでしょうか?」

「はい、こちらを見ていただけますか。こちら3代目アマモは、この間見てもらったときは、白い胚軸がたくさん生えていたと思うのですが、それが順調に育ちまして、大体90%くらい苗になっています」

「こちらの2016年真名瀬の種。こちら大変希少な種で、約5年間も保存をしていた種になります。こちら5年間保存した種なんですけど、大体60%くらい、今のところ発芽していまして、ちょっと3代目アマモと比べて出るスピードが遅かったですけれども、一生懸命出るように発芽するような仕掛けをしたところ、60%くらい、今のところ苗になっています」

「発芽するような仕掛けってなんですか?」

「これは我々が開発した技術でして、淡水にアマモを1回浸けましたよね、その淡水によって種の発芽が促される」

「えー、種の状態の時にさらしておく、ということですか?」

「はい」

「えー、だそうです!」

「そういったことをすると、普通のアマモの発芽よりも少し発芽率が上がります」

「それはどんな仕組みなんですか? 養分が?」

「養分は変わらないんですが、浸透圧で少し種に膨らみを持たせたり、そうやって割れやすくする」

「なるほど!」

「発芽したくてもできなかった種もきちんと発芽させてあげる」

「なるほど! すごい技術ですね。勉強になりました」

「ということで、どちらも緑の葉っぱが伸びてきているんですけど、ちょっと茶色く枯れたような葉っぱが見られるんですけど、それはなぜなんですか?」

「これはアマモの生育の過程で、新しい葉っぱが真ん中から出てくるんですけど、そうすると昔出た古い葉っぱというのが、成長しないで枯れていきます。よく見ると、茶色くなっているものは藻類がついたり、珪藻という他の藻類がついて茶色く見えたりするんですけど、成長が止まってるんですね。真ん中の元気のいい緑色の葉っぱが出てくるのと同時に、昔に出た葉っぱというのは少し元気がなくなる」

「なるほど! そうやってどんどん新しい芽が出て、周りが枯れて大きくなっていくんですか?」

「はい」

「じゃあ、枯れちゃったから育たないということではないんですね。安心しました!」

「ちなみに3代目アマモの種は、良質な種と普通の質の種がありまして、4ポットだけ普通の質の種を植えていますが、それは今どんな感じですか?」

「この4ポットというのは、種がすごい軽かったので海水に浮いてしまって、それだと栄養分が少なかったりだとか、種自体の質がよくなかったり......一応植えてみたんですが、やはり予想した通りでして」

「そうですね。ちょっと、これとかは」

「細いですよね、1本2本くらい......。そういったことで、できる苗というのは、やはりアマモの種の質がとても重要じゃないかと」

「ちなみに普通の質の種を、淡水につけると発芽率が良くなったりしたんですか?」

「若干良いかとは思うんですけど、やはり、そうやっても発芽してこない種がほとんどですね」

「種自体が、自然界でも育たない種もあります。野生の種ですから、良いものもあれば、悪いものもある」

「ちなみに、これから先、アマモたちは、どんな道をたどって大きくなっていくのでしょうか?」

「まず、ここまで来ますと根っこが生えてきます。根っこから砂の中で養分を吸って成長して、今度しばらくしますと地下茎が出ますので、地下茎によってアマモを増やしていく。それをポットの中では狭いので難しいかもしれませんので、その部分をこれからどうしようか」

「そうですよね。じゃあ、これからのアマモにより良い環境をつくれるように、またお勉強をして、できることをして応援していきたいと思います」

「今日は、どうもありがとうございました」


「ちなみに、こちらの実験場ではアマモの長期育成をしているということで、長期間育成されたアマモっていうのは、どんな風になっているのか、見せてもらいたいと思います」

「かなり、藻というか、海みたいになってます」

「こちらのアマモは先ほどのポットで育てたアマモですね。このポットは分解するポットを使っています。で、このポットで育ったものを水槽の中に入れて、さらに育てていく」

「こういったプラスチックタンクの中に、ポットごと入れてたんですか?」

「はい」

「で、今はもう分解されて」

「はい、そうです」

「ちょっと中を見ても、大丈夫ですか? あー、ここがもう海底みたいになってるんですね。これはすごいですね!」

「アマモがですね、ポットからもう出て、新しい自分たちの仲間をたくさんつくってですね、分岐しているのが分かりますかね?」

「わかります! ここが固くて、かなり地下茎が伸びている。横倒しにしてね、茎を」

「ちょうどこんな形で、いま出してしまいましたけど、ここは前に生えていたアマモがあったんですが、新しい地下茎ができて、また新しいアマモができている」

「これも新しい地下茎になるんですか?」

「これは根っこですね。これがまた根付いていくと。これの繰り返しでどんどん新しいアマモが生まれてきているわけですね」

「すごーい! 完全にガチガチですね、茎のところが。ここまでしっかり生えてたら、海に植えても流されなさそう」

「そうですね。アマモの特性として、このように地下茎を張ることで、波に対してもできるだけ流されないように、そういう力があります」

「すごいですね、この中でここまで育つことができるんですね。これとか新しい茎ですよね?」

「そうですね」

「じゃあ、これは新しいアマモ」

「そうです。この真ん中の一番短いのが、一番新しい葉っぱですね」

「こっち側が枯れていって、また抜けていくっていうことなんですね?」

「はい、そうです」

「いやー、すごいです! 海さくらのアマモもこのようにしてしっかり強い地下茎を張り巡らせられるアマモになってほしいです」

「がんばれ、アマモー! 元気に育てー!」


来月アマモたちは、どうなっているのか!? 次回こうご期待!

\ さっそくアクションしよう /

ひとりでも多くの人に、海のイマを知ってもらうことが、海の豊かさを守ることにつながります。

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サストモは、未来に関心を持つすべての人へ、サステナビリティに関するニュースやアイデアを届けるプロジェクトです。メディア、ビジネス、テクノロジーなどを通じて、だれかの声を社会の力に変えていきます。

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